ヤフオク!で入札する際に商品説明ページにも記載されていたのだが、CBR1100XXのフロントフォークからオイルが滲むので、フロントフォークをオーバーホールすることにした。
今回はフォークオイルの交換とフォークオイルにじみの是正が目的のため、フォークオイルとシール類の交換に着眼を置き、フォークチューブ、フォークスプリング、ダンパAssy等の点検は省略している。
フロントフォークの車体への取り付け手順を省略する代わりに、取り外し手順に主なボルト取り付け時のトルクを記載した。
- フロントフェンダーを外す。
- ブレーキホースをとめているクランプを外し、クラクションをとめているブラケットを外す。
- フロントスタンドを立て、前輪を浮かす。
- フォークキャップ(トルク:23Nm)を緩める。買った状態では、何故かハンドル上部からフォークが引っ込んでいた。前に整備した奴誰だ…。
- 右ブレーキキャリパマウントボルト(トルク:31Nm)を外す。ブレーキキャリパを針金等で吊るしておく。
- セカンダリマスタシリンダボルト(トルク:31Nm)とピボットボルト(トルク:31Nm)を外し、セカンダリマスタシリンダと左ブレーキキャリパを外す。ブレーキキャリパを針金等で吊るしておく。
- アクスルボルト(トルク:59Nm)を外す。右アクスル割り締めボルト(トルク:22Nm)を緩める。
- 左アクスル割り締めボルト(トルク:22Nm)を緩める。フロントアクスルを外し、フロントホイールを外す。
- 写真の角度が悪くて見えないが、左フォークの丸印の辺りにブレーキホースクランプボルトがあるので、外す。
- ブレーキパイプ3ウェイジョイントマウントボルト(トルク:12Nm)、ディレイバルブマウントボルト(トルク:12Nm)を外す。
- 左ハンドルバー割り締めボルト(トルク:26Nm)を緩め、左ハンドルバーを外す。
- 右ハンドルバー割り締めボルト(トルク:26Nm)を緩め、右ハンドルバーを外す。
- トップブリッジ割り締めボルト(トルク:23Nm)を緩める。写真撮り忘れた…。
- 左側のボトムブリッジ割り締めボルト(トルク:49Nm)を緩める。左フォークを外す。
- 右側のボトムブリッジ割り締めボルト(トルク:49Nm)を緩める。右フォークを外す。
- 外したフロントフォーク
- フォークプロテクタを外す。
- フォークキャップを外す。
- フォークキャップをレンチで押さえて、ロックナット(写真の丸印のナット)を緩める。フォークキャップを外す。
- スプリングカラーを外す。
- ジョイントプレート(ワッシャのようなもの)とフォークスプリングを外し、フォークを収縮させてオイルを抜き取る。
- フォークスライダ底部にあるソケットボルト。
- ソケットボルトを外す。シーリングワッシャ(銅ワッシャ)が中に残される事が多いので、それもドライバ等でこじって外す。
- フォークダンパAssyを抜き取る。
- ダストシールを外す。写真撮り忘れた…。
- フォークチューブを傷つけないようにドライバ等でこじってストッパリングを外す。
- ストッパリングが外れたところ
- フォークチューブを強く往復させて、ボトムケースから引き抜く。オイルシールを付ける前にフォークオイルを塗り、新品に交換する。ガイドブッシュとフォークチューブブッシュは下地が3/4以上現れているか、著しく傷ついている場合に交換する。バックアップリングは横から見て変形していたら交換する。フォークチューブブッシュ(フォークチューブの一番下側に付いているC型のリング)は新品に交換する時以外は外さない。
- コンクリート等の固い面にボトムケースを置いて、フォークシールを打ち込む。本当はオイルシールドライバとスライダウェイトという専用工具があるのだが、持っていなかったので塩ビパイプで代用した。
- ストッパリング、ダストシールを付ける。
- オイルロックピースをダンパAssyに付ける。ダンパAssyをフォークチューブに付ける。フォークスプリング、スプリングカラー、フォークキャップを仮付けする。
- ソケットボルトにネジロック剤を塗る。
- ソケットボルトに新品のシーリングワッシャを付ける。
- フォークスプリング、スプリングカラー、フォークキャップを仮付けし、ソケットボルトを付ける(トルク:20Nm)。フォークキャップ、スプリングカラー、フォークスプリングを外す。
- ノギスで簡易的にオイルレベルゲージの代用にする。規定オイルレベルは142mmなので、ノギスは145mmにセットした。
- 規定量(483±2.5cm3)を目安にフォークオイルを静かに注ぐ。
- ダンパロッドを静かに数回収縮させる。
- フォークチューブを静かに数回収縮させて、エアを抜く。フォークチューブを一杯に圧縮してオイルレベルを測定する。規定レベルは142mm。
- フォークスプリングをピッチが細かい方を下にして取り付ける。本当はダンパーロッドを引き出してからやる(ってサービスマニュアルに書いてあった)。
- ジョイントプレートを付ける。ロックナットを手で一杯に締める。
- スプリングカラーを付ける。
- 新品のOリングにフォークオイルを塗り、フォークキャップに付ける。フォークキャップをロックナットに当たるまで締め付ける。ロックナットを20N・mで締め付ける。
- フォークプロテクタをフォークスライダの溝に合わせて付ける。
- 外した時の逆順で車体にフロントフォークを取り付けて完成。トップブリッジからの突き出し量は39mm。