普通自動二輪免許(中免)を一発試験で取る方法

ブログに「普通自動二輪 一発試験」というキーワードで飛んでくる人がやたらと多いので、
普通自動二輪免許を一発試験で取るにはどうしたらいいか、私の知っている限りのことを綴りたいと思います。
ちなみに、私はバイクで公道を走ったことがありません。
というか、これを書いている時点でバイク持ってすらいません(笑)←まー持ってたら走っているわけですが…
当然、競技用バイクでレースに参加する…なんてこともしたことありません。
ということで、この記事を書いている人はバイクに関してはど素人だと思って聞いてください。
でも、ちゃんと一発試験で普通自動二輪免許を取ったのは事実ですので、そこら辺は(ある程度は)任せてください(笑)

長い文章をだらだらと読みたくない人のための簡易Q & A

Q:一発試験って何ですか?
A:技能試験免除の教習所に通わないで試験場の試験に合格して免許を取ること、
または試験場の技能試験そのもののことです。
Q:一発試験ってお勧めですか?
A:積極的にお勧めはしません。
教習所に行ったほうが手っ取り早くて確実なことも多いです。
少しでも安く取りたい、他の人とは違うことがしたい、あるいは免許オタな人にお勧めです(笑)
Q:試験のときに必要なものはなんですか?
A:原付でも、ともかく免許証を持っている人は免許証。
もっていない人は本籍地記載の住民票(必須)と保険証などの身分を証明できる公的なもの。
それと写真ですね。埼玉県の場合、試験場にも証明写真の機械があるので、最悪そこで撮ればいいです。
あとはフルフェイスのヘルメット、革製のグローブ、くるぶしが隠れてかかとがあるブーツ、長袖長ズボン。
条件を満たしていないと試験官にツッコまれて試験が受けられない可能性があります(マジで)。
Q:何回くらいで合格できますか?
A:まず、一回で受かる可能性は限りなく零に近いです。
一回で受かる人は他の種目で一発試験を受けたことがある人か、よほど法規走行のセンスがある人でしょう。
右折の方法を説明せよ。(法規走行の観点から見た)正しいバイクの乗車方法を説明せよ。
仮にこんな風に問われて、即答できないようでは合格は無理です。
少ない人だと2、3回、多い人だと二桁の大台に…
ちなみに私はどうも本番で上がってしまうきらいがあり、つまらないミスで受かるまでに6回もかかりました…
き、きっと!リラックスした状態で受けられたなら2、3回で合格できたと思いますっ!(今となっては負け惜しみ)
Q:合格のポイントを教えてください。
A:一本橋やスラロームや急制動といった課題よりも、実は法規走行の方が遥かに減点項目が多いです。
法規走行をまずしっかり身につけてください。
普通一種の免許を持っている人なら、ふだん乗っている車でも練習出来ます。
乗用車だろうがバイクだろうが法規走行の手順はほとんど一緒です。
教習所で免許を取った人なら、どこかに教本が眠っていることでしょう。
そこに右左折の方法、進路変更の方法、障害物のよけ方などが書いてありますので参照するといいでしょう。
Q:一回の試験でいくらかかるのですか?
A:申請手数料2950円、車両使用料1650円、合計4600円です(2008年12月現在)。
Q:練習できる教習所を教えてください。
A:さすがに全国の教習所を探すのはキツいので、それはがんばってください。
私がお世話になったのは上江橋モータースクールです

結局Q & Aもなげーじゃんというツッコみは受け付けません。

ぶっちゃけ一発試験ってどーよ?

“一発試験”とはなんなのか

普通、免許を取るときは教習所に行きますよね。
本当は普通ではないのですが…理由はあとで説明します。
今ではこちらの方がマイナーになってしまいましたが、教習所に通わないで試験場で試験を受けて、免許を取得するという方法が存在します。
それが一発試験です。
知らない人に一発試験というと、教習所の卒業検定に一発で合格すると勘違いする人がよくいます(苦笑)

本来の免許取得のセオリー

「普通自動二輪 一発試験 難易度」なんてキーワードで飛んでくる人もいるくらいなので、
一発試験の難易度は、気になる人が多いようです。
普通自動車免許は97%の人が指定自動車教習所で取るみたいですしねー。
本来、免許は免許センターで学科試験を受けて、合格した人が技能試験を受けて、それに合格した人に免許が交付されるというのがセオリーです。
指定自動車教習所を卒業した人は、あくまで技能試験は免除ってだけなんですね。

一発試験の難易度は?

御託はここらへんにしておきましょう。
端的に、難しいか簡単か!?
指定自動車教習所の卒業検定よりは難しいと思ったほうがいいです。 と言っても、私は指定自動車教習所には通ったことがないんですね(マテ
ただ、試験場で待っている間に他の人から話を聞いたり、届出自動車教習所(以下「練習場」とする)の待合室で他の教習生の話を聞く限り、ほぼこれは確実なようです。
もう5回目…、もう8回目…なんて人もざらにいますし。
試験官は警察官です。なので妥協などは一切ありません。
完走してもバイク降車時に減点超過になれば不合格です。容赦ないです。
その代わり、ちゃんと公平に採点しているのも確かなので、やるべきことをちゃんとやっていれば確実に合格できます。

あなたなら友達に一発試験での取得を勧めますか?

積極的にお勧めはしません。
理由はいくつかあります。

では、一発試験で免許を取るメリットはなんでしょうか。

やはり免許を取るのはある程度金がかかりますから、安く出来るのなら安くしたいですよねー。
ただ、デメリットもかなり大きいですよね(だから、多くの人は教習所で取っちゃう)。
それでは、具体的な取り方へ。

免許取得までの流れ

必要なもの

というのは当たり前なので誰でも分かると思うのですが、他にもあるのです。

これが結構重要です。
他の県はどうか分かりませんが、埼玉県の場合は技能試験の申請をするときに、装備品もチェックされます。
ヘルメットは原付用の野球帽のようなヘルメットでは突っぱねられます(本当)。
グローブは、なるべく皮製かそれに近い材質のもので。
最悪、滑り止め付の軍手でも受験はさせてもらえます。
ブーツは、くるぶしが隠れることが大前提。
くるぶしが隠れない靴で来てしまい、突っぱねられている人を何人か見ています。
あと、かかとがあるものがいいです。
そこの段差にステップを引っ掛けるのが理想(と試験官が言っていました)なのだそうです。
長袖長ズボンでないと、受験させてもらえません。
どんなに暑くてもダメです。
夏などは別に着てこなくても大丈夫なので、必ず持って行きましょう。
あと、何も免許証を持っていなくて住民票で申請する人は、他にも身分証を持っていきましょう。
保険証とかパスポートとか…

申請→試験

さて、準備が整ったらいよいよ試験場に赴き、申請をします。
何も免許を持っていない人、原付か小特しかもっていない人は学科試験があります。埼玉県では、最近、学科試験が難しくなっているとウワサされています。
常識問題でしょ?なんてナメてかかると100%落ちます。数値問題なども出てきますので…。
学科試験から受験する人は、学科の勉強も怠らないようにしましょう。
普通か大型特殊かそれ以上の免許を持っている人は学科試験免除です。
以下は埼玉県の場合を書きます。
(学科試験免除で)初めて受験の人は、1階の受付窓口に並び申請して、その次に視力検査を受けます。
合格したらそのまま技能試験待合室に向かいます。
技能試験待合室に着いたら番号札を取ります。
そのうち自分の番号が呼ばれますので、呼ばれたら技能試験待合室の中にある受付に向かいます。
ここで装備品のチェックなどを受け、受験番号カードとゼッケンを受け取ります。
ちなみに、ゼッケンの色は普通自動二輪小型限定が黄色で、普通自動二輪限定無しが緑で、大型自動二輪が赤です。
9時15分になり受付が終了すると、試験官が受付をした順番に受験者を並べます。
そして、「自分の3人前の人の顔とゼッケンの色と番号を覚えて。」と言われますので覚えておきます。
そしてコース説明をし、いよいよ試験です。
最初は一気に3人プラットホームに下りて、次からはさっき覚えた人が待合室に戻ったら降ります。
プラットホームに下りて自分の前の人が出発したら、インターホンがあるのでそれを鳴らして、受験番号と名前を言います。
そして、自分が乗るバイクがある場合は乗車してすぐに発進できる状態で待ち、ない場合は前の受験者が戻ってくるまで待ちます。
この乗車のときから試験です。
法規に乗っ取った「(試験における)正しい乗車方法」で乗車します。
バイクの運転がうまいとか関係無しに誰でも出来る乗車の段階で減点されるのはあまりにも空しいので気をつけましょう。
試験が途中で減点超過になると、「残念ですが本日の試験はここまでです。プラットホームに戻ってください。」と無線で指示されます。
まーほとんどの人が言われることです(笑)
逆に、完走できれば“ほぼ”合格です。(たまに完走しても落ちている人を見かけます)
バイクから降りるまでが試験です。仮に落ちたとしても、戻るまでも練習のつもりで真面目に走ったほうが私はいいと思います。
完走したのに落ちた人は、多分降車のときに減点があったのでしょう。非常にもったいないので気をつけましょう。
バイクから降りたら再びインターホンを鳴らして、受験番号と名前を言います。
すると、試験官がどこが悪かったのかワンポイントアドバイスしてくれます。
一応コース説明のときは1つだけと言っているのですが、大抵2、3個指摘してくれます。
次回受けるときや、練習するときはそこを意識してみましょう。
落ちた人は次の申請書をもらってそのまま帰ります。
2回目以降に受験する人は、1階の受け付けは省略してそのまま技能試験待合室に行って番号札を取ります。
…とまぁこんな感じですね。
少しは参考になりますでしょうか…?

みんなが気になる減点項目

当たり前ですが、試験場の試験官は何をしたら減点なのかは教えてくれません。
しかし、減点項目を何も知らないまま闇雲に受けてもなかなか受かりません。
ここでは、そのとても気になる減点項目を大公開しちゃいます!

試験中止項目

これをやらかすとたとえ持ち点が100点であったとしても試験中止になり、不合格になります。
埼玉県では、受験者に「運転免許技能試験受験の案内」という冊子を配っているのですが、この冊子の後ろの方のページに「危険行為一覧表」として載っています。(つまり、試験場で教えてくれる(減点?)項目!)
これを使わない手はありません。必ず確認しましょう。

逆行
坂道発進で大きく(1m以上)後退した場合など。
発進不能
同じ場所でエンストを連続4回した場合や、青信号を見送った場合、その他著しく発進に手間取った場合。
ふらつき
S字状や半円状走行、区分線を踏むなど著しいふらつきがあったとき。
接触
他の車両やポールなどに接触した場合や、その恐れがあるとき。
脱輪
縁石に乗り上げてしまったり、直線狭路台(一本橋)から落ちた場合。
右側通行
道路の右側を通行した場合。
進行妨害
優先車両に急ブレーキを踏ませるような進行の妨害した場合。
信号無視
停止すべき信号に従わなかったり、車体の先端が停止線を越えた場合。
停止線越えは、軽い場合は20点減点で済む場合も。
後車妨害
安全間隔を怠り、又は進路変更の時期を失い他の車両の妨害になったとき。
追い越し割り込み
追い越し違反、割り込み違反をしたとき。
指定場所不停止
止まれの標識で止まらなかった場合。「止まる」というのは、タイヤが完全に回転しなくなるまでです。
踏み切り不停止
踏み切りで一時停止しなかった場合。又は踏切内でエンストしたり、鳴っている踏切に入った場合。
通過不能
同じ場所で切り返しを4回する、直線狭路台(一本橋)や波状路(スラローム)やS字、クランクで足をついた場合など。
安全運転義務違反
ハンドル・ブレーキ等を確実に操作しないため他人に危険を及ぼす恐れがある場合。
指定速度到達不能
急制動において、やり直しを指示されたが、再び指定速度(40km/h)に達さなかった場合や、急制動開始線(コーン)の手前で制動を開始した場合。
急停止区間超過
急制動において、指示された停止線を超えた場合。
転倒
車体を倒したり、転倒を防ぐために足を突いて車体を支えたとき。

まーほとんどのことが当たり前のことですね…
ちょっと気になるのは、ちょっとでも停止線を越えたらだめというところです。
普段の運転ではよくやっちゃっている人がいますが、試験では許されません。
これらのことは絶対にしないようにしましょう。(私は一本橋から3回落ちましたが…)

20点減点項目

一見、「え!?そんなことで?」ということもありますが、どどんと20点持っていかれてしまいます。
これらのこともしないようにしましょう。

速度超過
5km/h以上の速度超過。
曲がり角における制動
曲がり角やカーブでブレーキをかけながら進行した場合。(差し掛かる前にブレーキをかけなくても安全に通過できる速度まで落としておく必要があります。)
徐行義務違反
右左折や、見通しの悪い交差点など、徐行すべきところで徐行しなかった場合。
安全間隔不保持
障害物をよけるときに50cm以上、人が乗っている車をよけるときは1m以上間隔を空けなかった場合。
接触
接触は試験中止項目だが、S字やクランク等において、パイロンが移動しない程度(軽く)触れただけの場合、20点減点で済むことがある。
逆行
坂道発進等で50cm以上後退した場合。

知らず知らずのうちに一番やってしまいがちなのは、曲がり角における制動と安全間隔不保持でしょう。
他の受験者を見ても、ブレーキをかけながらコーナーを曲がっている人が多すぎます。
何度も落ちている方はどうでしょうか?やっちゃってませんか?

10点減点項目

安全確認義務違反
いわゆる「首振り確認」をすべきところでしなかった場合。確認すべきところとは… 意外と確認するべきところはかなり多いです。落ち続けている人は忘れているところはありませんか?
後方の安全を確認したあと、発進する際は完全に前を向いてからでないと10点減点を食らいます。
乗車位置
著しく背中が反っていたり、体が車体の中心からずれている場合。
つま先
つま先が進行方向に向いておらず、著しく開いている場合。
シフトペダル
左足がシフトペダルの下に入れっぱなしの場合。(5点説もあり)
腕・肘
腕が伸びたり肘が張ったりしている場合。
ニーグリップ
膝が開いている場合。
ブレーキ・クラッチレバー
ブレーキやクラッチに指が2本しかかかっていない場合。
速度超過
5km/h未満の速度超過。
進路変更
進路を変更する際に頭が完全に前を向いていない場合。
接地
バンクをさせすぎて車体が地面に付いた場合。
進行妨害
優先車両の進行を妨害する恐れがある場合。
ふらつき
(軽く)ふらついた場合。
足つき
バランスを崩して足を付いた場合。
停車位置
プラットホームに停車させるときに、縁石から30cm以上離れている場合。サイドスタンドの位置がアスファルトとコンクリートの境目から10cm以上離れている場合。
逆行
坂道発進等で30cm以上後退した場合。

安全確認や乗車姿勢で減点されるのも非常にもったいない話です。
シフトペダルの下に左足が入れっぱなしの人をよく見かけます。
ニーグリップ不足もやってしまいがちです。気をつけましょう。

5点減点項目

これを一度もやらずに完走するのは非常に難しいですが、6回やっても70点でギリギリ合格。
なるべくしないように気をつけましょう。

合図
合図が進路変更開始3秒前から早すぎたり遅すぎたりする場合。合図が出しっぱなしの場合。合図すべきところでしなかった場合。
サイドスタンド
乗車“前”にサイトスタンドを払わなかった場合。
バックミラー
乗車時に、バックミラーを合わせなかった場合。
ニュートラルランプ
ニュートラルランプを確認しなかった場合。
左足
発進しても左足がステップに乗っていない場合。
右左折
右折の場合は交差点の中心付近を通らなかった場合、又はセンターマークを踏んだ場合。
左折の場合は右側に膨らんだ場合。
右振り
左折の際に、一旦ハンドルを右に切った場合。(公道でやっている人を相当見かけますが、試験ではご法度です)
進路変更
右左折する地点や障害物から30m手前で進路変更が完了していない場合。
停車
プラットホームに停車させる際に、停車位置から30cm以上ずれている場合。
直線狭路台(一本橋)
直線狭路台の目標タイム(7秒)から1秒不足するごとに5点減点。
波状路走行(スラローム)
波状路走行の目標タイム(8秒)から1秒超過するごとに5点減点。
エンジンブレーキ
急な下り坂においてエンジンブレーキを使わなかった場合。(主に坂道発進の直後)
空ぶかし
およそ3000rpm以上の空ぶかしをした場合。(主に坂道発進で)

特別減点項目

一回目は減点されませんが、二回目以降は一回目にさかのぼって減点される項目です。

特別10点減点項目

加速不良
加速不足で、円滑な交通の妨げになる場合。
…妨げにならなさそうな(鈍い)加速でもよく取られます。出せるところは思いっきり(60km/hまで)出しましょう。
何でおちたのか分からない人はこれで一気に20点持っていかれているかもしれません。
課題外速度
周囲は安全で、速度が出せるにもかかわらず、制限速度から10km/h以上遅い場合。

要は、「安全運転」と言ってノロノロ走っていても試験は受からないということです。

特別5点減点項目

右足付き
不必要に右足を地面に付いた場合。(停止状態では通常左足を付く)
ポンピングブレーキ
30km/h以上から減速するときにポンピングブレーキを行わなかった場合。
停止ブレーキ
停止している最中にブレーキを離した場合。
エンスト
エンストした場合。一回目は見逃してくれるが、同じ場所で続けて二回すると一気に10点減点、三回で15点減点、四回で試験中止。
切り替えし
同じ場所で二回切り返しをすると10点減点。三回で15点、四回で試験中止。
作成者のブログ:Tales of Black-Mant 2
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[mixi] 一発免許への道
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なお、普通自動二輪以外の種目も対象です。

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